離乳食で咳き込んだ時の対処法

乳幼児

 

離乳食を食べさせていて、赤ちゃんがむせて咳き込んだり吐いたりすることがあります。赤ちゃんが急に苦しそうに咳き込んだら、びっくりしますよね。

離乳食による誤嚥(ごえん)や窒息の例もゼロではありませんから、万が一を考えると心配になるものです。

今回の記事では、離乳食でむせて咳き込んでしまう原因と予防法についてのお話をしていこうと思います。

受診が必要な例についても記述しているため、覚えておくと万が一のときに安心です。ぜひ参考にしてみて下さいね。

離乳食を食べて「むせる」「吐く」「咳き込む」原因とは

離乳食を食べていて、赤ちゃんがむせてしまうのは食べ物が誤って気道に入ってしまうことで起こります。

本来、気道の入り口に喉頭蓋(こうとうがい)という気道の蓋のようなものがあって、食物を飲み込む際は、蓋が閉じるようになっているのです。

しかし、赤ちゃんは喉頭蓋の機能が未発達なため、離乳食を食べているときに誤って食道ではなく気道に入ってしまうことが少なくありません。

だから、離乳食を食べさせるときは注意をしながら行うことが大切です。

離乳食で赤ちゃんがむせて咳き込んだり吐いたりする原因は、下記の4つ。

・離乳食に使う食材の大きさや固さが発達に合っていない

・飲み込みにくい食材(肉・卵など)を使っている

・一度に口に入れる量が多い

・食べることに集中できていない

離乳食には、赤ちゃんの成長段階に合わせた大きさや固さがあります。成長段階よりも大きいものや固いものは、うまく飲み込むことができません。

また、肉・卵・イモ類などはパサパサしているなどで飲み込みにくいものです。

また、食べるときに寝っ転がっている・動き回っているときも、誤嚥を起こしやすくなるため、注意をしてあげて下さい。

また、離乳食を食べていて、食べ過ぎやむせて吐いてしまうこともありますが、中には他の病気やアレルギーが原因のケースもありますので、注意が必要です

離乳食による窒息は珍しくない

口に物を入れる行為には、窒息のリスクはどうしてもついて回ります。それは、離乳食でも同じことです。

とくに赤ちゃんのうちは、飲み込む行為も上手にできないですし、噛むことも上手ではありません。なので、離乳食による窒息の例は、じつは珍しいことではないのです。

赤ちゃんの食事は窒息の危険を常に意識して、大人以上に配慮をしましょう。ブドウやミニトマトは、赤ちゃんに合わせて小さく切ってあげるとよいです。

また、遊びながら物を食べているときや、口に詰め込む癖がある子は注意をしてあげる必要があります。

離乳食でむせる時は注意?肺炎になる可能性も

離乳食でむせたり咳き込んだりした際に心配になるのが、誤嚥性肺炎です。

誤嚥性肺炎は誤って気道に入った食べ物とともに口の中にいる細菌が、肺にたどり着いて炎症を起こしてしまうことで発症します

赤ちゃんの飲み込む動作が未発達なため、気道に食べ物が入ってしまうこともよくあることです。それが肺まで届いて、肺炎を引き起こす可能性は十分考えられます。

誤嚥性肺炎の可能性を考えて、離乳食でむせた後は赤ちゃんの様子をよく観察してあげて下さい。

こんな時は受診しよう

離乳食を食べたときにむせて咳き込んだあとは、赤ちゃんの様子をよく見て、下記のような症状がみられる場合はすぐに病院で診てもらうようにしましょう。

・呼吸する際にゴロゴロ・ゼーゼーと音がする

・咳がとまらない

・苦しそうにしている

・発熱

上記に当てはまる場合は、誤嚥性肺炎を起こしている可能性があります。夜間でも受診をするようにして下さい。

また、離乳食を食べて吐いてしまう子もいます。多くの場合は食べ過ぎや口に詰め込みすぎたことが原因ですが、嘔吐以外に下記の症状がある場合は注意をして下さい。

・繰り返し何度も吐く

・嘔吐以外の症状がある(発熱・下痢など)

・機嫌が悪い

・ぐったりしている

・発疹がでてきた

離乳食を吐いたときに上記のような症状がある場合は、胃腸炎やアレルギーの可能性があるため、早めに小児科を受診しましょう。

「むせる」「吐く」「咳き込む」の予防方法

離乳食で赤ちゃんが、むせて咳き込むことは調理や食べさせ方を工夫することで、防ぐことが可能です

まずは、赤ちゃんの成長に合わせた大きさや固さに食材を調理します。離乳食は初期→中期→後期と段階を踏んで進めていくものです。

その段階に合った大きさや固さ、形状に調理をした食材を与えるようにして下さい。初期から中期、中期から後期にステップアップするタイミングには、気をつけましょう

段階をあげた際に、むせることが多いときは赤ちゃんの発達が、まだ追いついていない可能性があります。一旦、前の段階の大きさ・固さに戻してみて下さい。

また、お肉や魚などむせやすい食材には、片栗粉などでとろみをつけてあげると、飲み込みやすくなるため、むせにくくなりますよ。

離乳食を食べさせる際は、赤ちゃんの口の大きさに合わせて1回に口に入れる量を少なくして与えて下さい

飲み込んだことを確認してから、次を入れるようにします。また、赤ちゃんが「食べる」ことに集中できる環境を整えてあげることも大切です。

寝っ転がったり動き回ったりしている状態で、離乳食を食べさせないようにしましょう。

食べ物を無理に口に詰め込むタイプの子は、食材をいっぺんに渡さずに、1口ずつ渡して口の中の物を飲み込んでから、新しいものを渡します

口に物を入れた時に「もぐもぐだよー」と声をかけてあげて、慌てて飲み込むことがないように、声掛けをするのもおすすめの方法です。

離乳食を始める時期は?

離乳食をあげ始める時期は、生後5〜6カ月が目安となっていますが、赤ちゃんには個人差があります。

月齢だけではなく、赤ちゃんの成長段階が離乳食を食べるのに適しているかもチェックをしてから始めて下さい。

・首がしっかり座っている

・支えてあげれば5秒以上座れる

・食べ物を魅せると口を動かしたりよだれを流したりする

・大人が食事をしていると興味を示して欲しがる

赤ちゃんに上記のような行動がみられたら、1日1回10倍粥小さじ1杯から、離乳食をスタートします。

初めて離乳食を与える際や、新しい食材を与える際は病院が開いている平日の昼間にしましょう。何か問題が起こったときでも早く対処ができます。

まとめ

離乳食は母乳やミルクで栄養を摂っていた赤ちゃんが、食材から栄養をとるために「食べる」練習をするものです。

赤ちゃんは大人にくらべて身体の機能が未発達で、食べるときにうまく飲み込むことができない場合があります。

だから、むせて咳き込んだり吐いてしまったりすることも少なくありません。赤ちゃんの成長に合わせた調理やとろみなどの工夫をするなど、誤嚥を防ぐことも重要です。

また、赤ちゃんが食べているときは、必ず傍で見守るようにして何か異常がみられたときは、病院で診てもらうようにして下さいね!

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP