【新生児】ビリルビンの基準値と黄疸について

新生児

引用:https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=37936

皆さんこんにちは。今回は、新生児黄疸の際に聞かれるビリルビンの基準値黄疸についてお話ししていきたいと思います。

黄疸とは

黄疸とは、どのような症状をいうのでしょうか。

「黄」の字が入っている通り、目でみて分かるくらい赤ちゃんの体が黄色っぽくなる現象のことをいいます。

原因としては、体内で生成されるビリルビンという物質により皮膚に出てしまうことで症状が現れます。

この黄疸は全ての新生児に見られます。ほとんどの症状は、赤ちゃんがママの体にいる時から生まれた時の環境の変化に適応をするための過程であり、生理的現象です。

黄疸の原因

黄疸の原因ともなる物質「ビリルビン」。この物質はどのような過程でできるのでしょうか。

ビリルビンとは、赤血球の中に含まれています。赤血球は血液中の酸素を体内中に運ぶ大切な役割をしている血液の主成分です。

生まれたばかりの赤ちゃんの場合は大人よりも血液中の赤血球の数が多いです。理由としては、胎内にいるときに赤ちゃん自身で酸素は取り込むことは出来ないため、母体から供給される限られた酸素を効率よく全身に運ぶ必要があるからです。

赤ちゃんの赤血球の寿命は大人よりも短いため、たくさんの赤血球が短い時間に壊れることによって血液中のビリルビンは増えやすくなります。

また胎内にいる赤ちゃんはうんちを出せないので、余ったビリルビンは不要物質となり、お母さんの血液に送られて捨ててもらっています。

おなかにいる赤ちゃんは一回腸に出したビリルビンの多くを再吸収するような仕組みになっているため生まれた直後は環境に適応するまで同じ仕組みをとろうとしています。

その過程で血液中のビリルビンは増えやすくなります。

黄疸の症状

赤ちゃんは、生まれたては皮膚が赤くみえるので「赤ちゃん」と言われますが、これは赤血球が多いことによるものです。

生まれると自分で呼吸することが可能になり充分な酸素を体内に取り込むことができるので赤血球の数は徐々に少なくなります。

赤血球が少なくなる過程で多くは壊れますので、ビリルビンが増えていきます。ビリルビンは黄色なので、赤ちゃんが黄色くなる現象が起きます。

生まれてから一週間くらいで多くなり徐々に減少していきますので、多くの赤ちゃんにとって黄疸は生理的な症状です。

ただ、赤ちゃんの体内で処理しきれないビリルビンの血中濃度が非常に高いと、難聴脳障害を起こす可能性があります。

赤ちゃんが生まれた後、病院ではビリルビン濃度が高くならないように検査など配慮されます。ビリルビンの濃度が高すぎる場合、赤ちゃんは治療が必要になります。

このような状況で最も一般的な治療は、赤ちゃんに特殊光線をあてる光線療法と呼ばれるものです。

補足:生理的黄疸と病的黄疸の違い

生理的黄疸とは、ほとんどの赤ちゃんに症状が現れ治療の必要がない黄疸のことです。

ママからもらっていた酸素を自分で取り込むようになる過程で生まれる赤血球の量の変化に適応する過程で生じるので、1週間程で段々黄色さはなくなっていきます。

またそれとは別に、普通は見られない病気としての黄疸もあります。

これは、様々な原因によって赤血球が壊されビリルビンが増えてしまうことや、ビリルビンをうんちとして外に出せないことによって起こります。

新生児のビリルビン基準値

基本的に、病的黄疸の場合には血中のビリルビンの値が生理的黄疸よりも高くなります。

生理的黄疸の場合・・・

「血中のビリルビン値が、黄疸のピーク時(生後4、5日)に成熟児で12mg/dl、未熟児で15mg/dl以下であり、かつ1日のビリルビン値の上昇が5mg/dl以下である。」

上記の場合には、治療の必要がない生理的黄疸と呼ばれるようです。

病的黄疸の場合・・・

「血中のビリルビン値が、成熟児で12mg/dl、未熟児で15mg/dlを超える。または、1日のビリルビン値の上昇が5mg/dlを超える。」

上記の場合になってしまうと、病的黄疸とみなされ、治療の必要が出てきます。

引用:https://media.paramount.co.jp/

黄疸の数値を下げるには

黄疸の数値を下げるには、いくつかの治療法があります。最も一般的でポピュラーな治療法としては、「光線療法」です。

軽度の黄疸は、明るい光線または青色の光線の下に、裸にした赤ちゃんを寝かせて治療します。光線療法の光が皮膚のビリルビンを分解することで、黄疸を薄くしていく治療法です。

重度の黄疸の場合には、赤ちゃんは体内のビリルビンを洗い流すために新鮮な血液と入れ替える輸血が必要となることもあります。

光線療法は負担が大きい?

赤ちゃんへの体への負担はほどんどありませんが、目を保護するためのアイマスクをして親から離れて治療を受けるため精神的な負担は少しあるといえると思います。

費用面の負担では、治療1回あたりにかかる負担額は3割負担の場合だと1500円前後1割負担の場合だと500円前後と思っておけば間違いはないと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。新生児黄疸は赤ちゃんが必ず通る道なのであまり心配はしなくて大丈夫ですが、1週間経っても治らなかったり、赤ちゃんの具合がいつもと違うなど異変を感じた時にはすぐに病院で診てもらうことをおすすめします。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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