皆さんこんにちは。赤ちゃんが誕生すると、やっとお腹から出てきてくれた嬉しさと愛おしさで幸せな気持ちになりますよね。
でも赤ちゃんは大人と違ってとっても繊細です。初めて子育てだと、気を抜ける時間が非常に少なく、睡眠不足はもちろん精神的にもまいってしまう方もいる程です。
しかし生後3ヶ月ごろまでは、赤ちゃんに様々な体の不調が現れるかもしれない大事な時期です。
ママのお腹から出て、今までとは違う環境で赤ちゃんの体も戸惑う時期と言っても過言ではありません。
今回は新生児(2週間〜3ヶ月)まで気をつけなければならない黄疸についてお話ししたいと思います!
黄疸の症状

まず、黄疸とはどのような原理なのでしょうか?
読んで字のごとく、体が黄色くなってしまう症状のことを言います。生まれたては「赤ちゃん」というように、新生児は皮膚が赤いです。
これは、ママのお腹の中にいるときに、ママから酸素をもらっているからです。お腹の中にいる赤ちゃんが吸収する酸素は、呼吸の酸素より少なく効率も悪いため赤血球を多くすることで対応しています。
よってママのお腹から出てきてすぐは、酸素を運ぶ赤血球が多いため皮膚が赤く見えるのです。
生まれて酸素を自分で取り込めるようになると、多くの赤血球は壊れます。壊れた赤血球により多くのビリルビンが生成されるのです。このビリルビンが黄疸の正体となります。
このビリルビンが脳まで届いてしまうと、深刻な後遺症を追ってしまうリスクがあります。
そのため出産後は黄疸の検査を入念に行います。
そして黄疸には2種類ありこの2種類の違いを見ていきましょう。
生理的黄疸
生まれてから、不要な赤血球が壊れることによりビリルビンが生成され、乳児の体が黄色く見える現象。
特に治療の必要がない時、要するに生理現象の範囲内のものは生理的黄疸と呼んでいます。この状態ではビリルビンは血液の中では脳には行きません。
核黄疸
乳児の体の中でビリルビンが多くなると、体の中で消化できなくなったビリルビンが脳に到達してしまいます。脳に沈着した状態が核黄疸と呼ばれ、 脳性麻痺の原因になるのです。
黄疸を予防するために、出生後まもない赤ちゃんの黄疸の程度を定期的にチェックし、ビリルビンの値が高い時には治療をする必要があります。治療については次章で紹介しますが、光線療法や交換輸血といった治療方法があります。
新生児黄疸の光線治療は何日かかる?

新生児のビリルビンの血中濃度がどの程度かにもよりますが、必要に応じて様々な期間、頻繁に患者の向きを変えながら光線を当てる治療を行います。
一般的には約2日〜1週間程度です。通常2日〜4日の段階で医師から指示を受け、それに応じて次の治療方針を定めて行きます。
光線療法って何?

そもそも、光線療法はどのような治療法なのでしょうか。光線療法とは、新生児に光源ランプを用いて発疹に直接紫外線をあて、過剰な免疫反応を抑える治療方法です。
特別な光線を当てることでビリルビンを排出するように促します。ビリルビンは肝臓で分解しますが、新生児の肝臓では負担が大きくかかる場合がありますので、光線療法でビリルビンの分解を働きかけ、体から肝臓に負担をかけないで排泄するのが容易になります。
光線療法は医学的に立証されている治療法で、30年程前から確立されています。今は持ち歩きのできるポータル型のものも開発されており、自宅での治療が可能となっています。
光線療法にかかる費用

では、治療にかかる費用はいくらなのでしょうか。
インターネットでは様々な声が聞かれますが、調べたものの中で一般的な例が、赤ちゃんの黄疸治療のための入院2日間(赤ちゃんのみ)・・・約1万円(保険適用)でした。
個人病院での例ですので、総合病院や私立病院だと少し金額は変わると思いますが、一般的には1万円〜3万円がほとんどのようです。
日数や病室のタイプによっても変わりますので留意する必要があります。2日間のスケジュールとしては、1日目は光線療法用の服を着てベビーベットでの治療、もう1日は、裸にさせて目にアイマスクを覆っての保育器の治療になるようです。
また、黄疸の治療をする際の費用には助成制度や健康保険の対象になるものと自己負担になるものがあります。
医療費が無料になっても、自己負担の対象になる費用がある場合があるので注意して起きましょう。

<自己負担の対象となる費用>
・差額ベッド代
・おむつ代
・薬の容器代
・文書料
・健康診断の費用 など
新生児黄疸は、出生後すぐに発症するケースが多いため、赤ちゃんに必要な行政の手続きが間に合わない場合があるので注意が必要です。
治療が終わって退院してからの手続きでも問題がありませんが、治療費用を立て替える必要があるので金額を確認する必要があります。
費用の立て替えが難しい場合には、出産後に出来るだけ早く手続きを行う必要があります。
入院中はお母さん自身で手続きが出来ないため、夫や家族に協力してもらいましょう。
新生児黄疸で光線治療を受ける割合

国立研究開発法人「国立成育医療研究センター」によると2020年に生まれた新生児の中で当該病院で治療を受けた人数は総入院数403人に対し22人となっています。
割合的には5%の新生児がかかるということになります。少し曖昧な計算ですが、新生児黄疸は比較的起こりやすく、かつ重症化する前に治療が行われるというケースが多いようです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
黄疸の検査は病院で行いすぐに適切な処置をされるのでそこまで不安に思うことはないでしょう。
本記事を読んでいただいて新生児黄疸の危険性について、少しでも理解が深まったと思っていただけたら幸いです。
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