赤ちゃんの健康状態のチェックには、顔色や機嫌、そして「便の状態を確認すること」が欠かせません。
赤ちゃんの不健康状態で、便秘も気になる症状の1つです。実は、赤ちゃんの便秘はよくあることなのです。
でも、うんちがでない状態が多かったり続いたりすると、パパもママも心配になりますよね。
「赤ちゃんが便秘のときは、ミルクを薄めると効果がある」と聞いたことがあるかもしれません。ではミルクを薄めるのには、実際どのような効果があるのでしょうか?
今回は、赤ちゃんの便秘についての対処法や病院を受診する目安について、解説していこうと思います。
ミルクを薄める効果についてもお話しますので、赤ちゃんの便秘に悩んでいるママさんパパさんは、参考にしてみて下さい。
新生児・幼児が便秘になりやすいのは何で?
赤ちゃんはもともと便秘になりやすいとされています。赤ちゃんが口にするのは母乳やミルクで、便も固いわけじゃないのに、便秘になってしまいます。不思議ですよね。
もちろん、毎日ちゃんとでる子もいれば、数日でないことがしょっちゅうだという子もいます。
実は、赤ちゃんが便秘になりやすい理由は、消化器官の機能が未熟だからなのです。それに加えて、筋肉の発達も未熟で便を出そうとする力も弱いため、便秘になりやすいといわれています。
赤ちゃんの成長に伴って消化器官や筋肉が発達していけば、便秘も解消されていくことが多いです。
便秘になりやすい時期
赤ちゃんには、便秘になりやすい時期というものがあります。赤ちゃんの便秘になりやすい月齢と、その原因についてみていきましょう。
新生児(1ヶ月)
新生児期の赤ちゃんは、基本的に仰向けで寝ている状態でいます。眠っている時間が長いということは、単純に運動不足のため、便秘気味になりやすいのです。
便をだそうといきむ力が弱いことも便秘の原因になります。
また、母乳に含まれる乳糖は腸内の善玉菌を活性化させる作用があるのですが、ミルクには乳糖が少ないです。
乳糖の量の関係で、ミルクの赤ちゃんは母乳の赤ちゃんよりも便秘になりやすいといわれています。
生後2〜3ヶ月
新生児期は、1日に何回も便をしますが、2〜3ヵ月頃になると便の回数が少なくなる子が多いです。
2〜3ヵ月頃になると腸内に便を溜めておけるようになります。便がお腹にとどまる量が増えると、それだけ排出するのに力が必要です。
筋肉がまだ弱い赤ちゃんは、お腹に溜まった便を出す力が足りないため、出しにくくなります。
離乳食を始めた頃
離乳食が始まると、便秘になる赤ちゃんも多いです。これまで母乳やミルクだけを口にしていた赤ちゃんが固形物を食べるようになるため、便も固まります。
赤ちゃんは、まだいきむ力が弱いため、便が硬くなると便秘になってしまうのです。
また、母乳やミルクの回数が減ることから、水分が不足してしまうことも便が硬くなる原因になります。
ミルクを薄めると便秘に良い?
赤ちゃんの便秘解消法として、ミルクを薄めて与える方法を聞いたことがあるかもしれません。しかし実際は、ミルクを薄めるということはやってはいけないことなのです。
下痢をしたときなどに、小児科医の判断でミルクを薄めることはありますが、そうでない限りミルクを薄める必要はありません。
ミルクは、赤ちゃんの胃や腸が栄養を吸収しやすいように作られています。ミルクの濃度を変えてしまうと、むしろ赤ちゃんの胃や腸に負担がかかってしまうのです。
ミルクを薄めてしまうと、水分は摂れるかもしれませんが、栄養不足になってしまう可能性があります。
小児科医の指示以外で、ミルクを薄めてあげることはしないようにしましょう。
便秘の解消法
では、赤ちゃんの便秘の解消法として、ミルクを薄める方法がダメなら、どうやって解消してあげたらよいのでしょうか。
ひどい場合は病院に行く必要がありますが、まずは自宅でできる便秘の解消法を試してみて下さい。
お腹をマッサージする
赤ちゃんの便の出が悪いなと思ったら、まずは赤ちゃんのお腹をマッサージしてみましょう。おへそを中心に、ひらがなの「の」を書くようにお腹を撫でます。
あまり強くせず、優しくマッサージしてあげましょう。腸の流れに沿ってマッサージすることで、腸が刺激されて便が出やすくなります。
あとは、赤ちゃんの足をもって、行進をするように足を動かしてみて下さい。コツは、太ももと膝をお腹につけるように両足を交互に動かします。
もちろん、激しく動かすのではなく赤ちゃんが嫌がらない範囲で、優しく行いましょう。お腹が押されることで、便が出やすくなります。
綿棒浣腸をする
お腹のマッサージをしても、イマイチ効果が薄い場合は、綿棒を使って赤ちゃんのお尻の穴を刺激してみて下さい。
【やり方】
- 綿棒にベビーオイルをつける(新生児ならベビー用の綿棒がよい)
- 綿棒を赤ちゃんのお尻の穴に差し込む(綿棒の先が隠れる程度でOK)
- 綿棒の頭で円を描くようにお尻の穴を刺激する
赤ちゃんのお尻の穴に、綿棒を差し込むときは慣れないと少し怖いですが、勇気を出してやってみて下さい。
調子がよければ綿棒浣腸をしているときに便がでてきますが、時間をおいて便がでることもあります。綿棒浣腸をしたらおむつをして様子をみて下さい。
オリゴ糖をあげてみる
オリゴ糖を飲ませてみるのもよいです。ベビー用の粉末のオリゴ糖が売っているため、便秘気味の赤ちゃんがいる場合は使ってみて下さい。
粉末のオリゴ糖を白湯やミルクに溶かして飲ませればOKです。オリゴ糖が善玉菌を活性化させて、腸の活動を促してくれます。
もちろん、1日の目安量は守って下さいね。
そこまで心配しなくて良い
大人でも便秘は辛いですから、小さい赤ちゃんが便秘になると心配になりますよね。でも、赤ちゃんの便秘はよくあることです。
1〜2日くらいはお通じがない場合も、ミルクや母乳の飲みが悪くなくて機嫌も悪くないなら、過剰な心配は必要ありません。
便の出が悪いなと感じたら、まずは、自宅でできるケアを試してみて下さい。自宅でできるケアをしても、お通じがない場合は、1度小児科で相談をしてみるとよいです。
心配なときは近くの小児科で診察を
赤ちゃんの便秘はよくあることですが、下記のような状態のときは早めに受診をして下さい。
・ぐったりしている
・発熱
・お通じのたびに痛がって泣く
・出血をするほど便が硬い
・お腹がパンパンに張っている
・生まれてすぐからずっとお通じがない
上記の症状以外にも、ママが気になる症状がある場合は、近くの小児科を受診しましょう。
まとめ
赤ちゃんの便秘は、心配ですよね。筆者の子供もそうでしたが、
赤ちゃんって意外と便秘になることって多いんです。
筆者の経験上、まずはマッサージや綿棒浣腸を試してみて下さい。
綿棒浣腸は意外と効果が高いですよ。
もし、自宅でケアをしても改善されないときは小児科で診てもらえば、
対処法を教えてくれますし必要であればお薬も出してくれます。
もちろん、赤ちゃんの様子がおかしいときは、早めに受診をして下さいね!
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